海外紀行番組の草分け的存在の「兼高かおる世界の旅」の案内役だった旅行ジャーナリストの兼高かおるさんが90歳で亡くなった。まだ今の様に海外旅行が一般的でない昭和の時代、あの頃は海外はとても遠い存在であった。1960年から始まったTBSの番組をテレビの前でかじりつくように視た。60歳から70歳代の人々には軽やかなフットワークと何でも見てやろうという持ち前の好奇心はまばゆく見え、忘れられない人であると思う。私は彼女の紀行文もむさぼるように読んだ。在職中は叶わなかった夢。定年後の私の人生の過ごし方に多大な影響を与えた人の一人である。私ももうすぐ71歳、元気なうちに世界を駆け巡ってみよう。近々、兵庫県淡路市の「兼高かおる旅の資料館」を訪ねてみようと思う。