61歳の時に世界遺産になっているスペイン巡礼の道 フランスルート(サンジャン・ピエド・ポー→サンティアゴ コンポステーラ)800Kmを歩いた時の紀行文を掲載します。
プロローグ
1)何でスペイン サンティアゴ巡礼の道なの?
「何でサンティアゴ巡礼の道なの?四国のお遍路さんでもいいのでは?」という友人もいた。スペイン巡礼の道を歩こうと思ったのは55歳になり、定年まで5年、定年後の目標を決めかねていた時にあるTV番組でこの巡礼の道を知り感動した。レポータがリュックサックを背負い、苦労して800Kmを完歩き、サンティアゴ大聖堂の見える丘で感極まって涙するシーンをみて自分もこの感動を味わってみたいと思った。「CAMINO スペイン巡礼の道を歩きたいという強い気持ちが大切よ」という、俳人の黛まどかさんの言葉に背中を押され、スペイン巡礼の道を歩くことを決心した。
2)体力造り
会社の友人を誘い、JRのウォーキングに毎週参加した。出発までに歩いた距離は2,500Kmにもなった。7月の夏には晴れ、雨にかかわらず20Kmウォーキングを10日間連続で行い、暑さと雨に体を慣らすとともに足に肉刺ができないように足と靴のマッチングを行った。
3)家族の同意
女房は何も言わなかった。娘は「40日間も一人で山の中を歩くなんて、若い時ならわかるが60歳を過ぎて無茶・・。」と反対した。息子は男のロマンだといって反対はしなかった。
4)行くんだという気力
黛まどかさんの講演会に行き、彼女が主演する巡礼の道の映画「Within the Way Without」を観た。そして彼女が1999年に巡礼の道を歩いた紀行文「星の旅人」を何回も読み返しテンションをあげた。友人には「スペインの巡礼の道に行く」と言ってしまい、行かなくてはいけない環境を作た。
次回はプロローグ#2